下水道調査と発注プロセス解説:受注から調査開始までには何を行う?(第13話)

2021年7月20日火曜日

公共下水道 施工計画書 受注後の作業 設計書 特記仕様書


管 とおる

みかんちゃん、前回は「プレゼン」「レポート提出」お疲れ様
→【第12話】みかんちゃんのまとめ解説~下水道の課題と解決に向けた取り組み~←

諏訪 美管

いや~~緊張して冷や汗ものでした(^_^;)
でも、終わってみると楽しかったです😁
それはよかった!「プレゼン」って緊張するけどとても楽しい事なんだ。
「プレゼン」って「プレゼンテーション」の略だけど僕は「プレゼント」の略と思ってる

愛する人へのプレゼント🎁。

聴講者を愛する人と思って内容をつくる。
プレゼントって自分があげたい物を渡すわけじゃなく、相手が欲しい物を渡すよね?
だから、自分が与えたい情報を伝えるでなく、相手が欲しい情報やもらって嬉しい情報をプレゼンの内容に組み込む。
それが、正しいプレゼンの形でいつもこれを心がけてるよ。
わーなんか、目からウロコです(T_T)。
プレゼンはプレゼントの略_φ(・_・ メモメモ

わたしも皆さんを大切な人と思って、情報を伝えていこうと思います!
さて、今日は公共下水道の調査の仕事がどういう形で発注されているかを説明するね。
はい(*^^*)、宜しくお願いします。








公共下水道調査の仕事を受注するには?


まず、公共下水道の仕事の受注について説明するね。


下水道事業における本管TVカメラ調査は詳細調査とも言われ、直視側視式カメラを利用して調査を行います。
この調査は公共事業になるので、自治体が業者に仕事を発注します。

発注方式は大きくわけて次の3種類です。
1.一般競争契約 
発注元が契約に関する公告を行い、一定の資格を有する不特定多数の希望者を競争に参加させ入札により契約を行う方式。

2.指名競争契約 
発注元が技術や信用が適当であると認める特定多数の競争参加者を選び入札により契約を行う方式。

3.随意契約
 発注元が、競争入札によらずに任意で決定した相手と契約を行う方法。随意契約で行う場合でも2つ以上の者から見積書を得ることが望ましい。

ほとんどの下水道事業は一般競争契約で行われるんだ。
例えば令和3年にA市で「本管TVカメラ調査を15km」行うから施工したい人は入札にきてくださいってね。
立候補を募るってことですね。
入札って参加希望の企業の中から決めるイメージはあるんですけど、実際にどうやって受注先を決めているんですか?


入札(にゅうさつ)
国及び地方公共団体が公共工事や業務委託を発注する際に、公正に業者選定をするための制度です。 
官公庁における発注の財源は、税金により賄われており最も安い業者をすることが原則となります。 
そのため、複数業者から入札書を提出させ、最も安い金額を提示した業者が契約相手となります。 


簡単に言えば、一番仕事を安くしてくれる業者が仕事を受注できるんだ。
なるほど、安さ重視なんですね!!
それにしても結果を聞くまでは試験の合格発表みたいでドキドキですね(*^^*)
入札の本当の目的は、市の財政を有効に使う目的があるんだけど、談合丸投げ適正価格の逸脱入札のように問題があるんだ。
だんごう?丸投げ?適正価格のいつだつ?
なんかその言葉、ニュースとかで聞いたことがあるような気がします。



談合(だんごう)
入札の際、入札に参加する企業同士が事前に相談して、受注する企業や金額などを前もって決める不公正な話合い。
出来レースを作るんですね。ズルい



丸投げ(まるなげ)
発注者から仕事を請け負った元請けが手数料を取って下請けに仕事をそっくり譲ること。
手数料だけとってって・・・
あと、適正価格の逸脱入札は、ダンピング受注っていうけれど大幅な低価格で受注契約をすること。
体力がある会社が赤字でも作業員を遊ばせておくなら仕事を受注したり、原価を削減するために手抜き工事や下請けの無理強いなどが起こることで問題になっているんだ。
公共事業一つにもいろいろあるんですね。
でも大丈夫😁
国土交通省が防止の対策をしっかりしてる不正は出来なくなっているんだよ。
国土交通省の談合対策について
税金はみんなのお金。下水道を守る気持ちをしっかり持ってくれている企業に正しく使ってもらえるといいですね。


調査を受注してから業務開始まではどんなことをする?



では次に調査受注後に何をするかだよ!
みかん社長のみかんカンパニー🏢が晴れて本管TVカメラ仕事を受注出来たとするね。

わ~なんだか嬉しい♪
大事なことは、本管TVカメラ調査のルールは自治体によって違うことがある。
A市とお隣のB市でもルールが違うこともあるんだよ。 細かい書類は抜きにして業務を進めるには次の流れが重要だよ。

本管TVカメラ調査受注後

1.仕事受注


2.設計書と特記仕様書の確認

設計書
まずは設計書を確認します。設計書には、今回の仕事に対して何を使うか、どれだけやるかなどの情報が記載してあります。




特記仕様書

次に特記仕様書を確認します。特記仕様書には、今回行う自治体の仕事のルールが記載されています。
現場をどのように進めて、報告書をどのように提出するか。安全管理の方法や注意項目が記載されています。


3.施工計画書 

設計書と特記仕様書を確認したあとに、施工計画書を作成します。 施工計画書は、その仕事をどのように行うかを記載した書類です。 下記が目次の一例です。
設計書と特記仕様書をしっかり確認して、「このように現場を行い、このような報告書を提出します」って明確にすること。 決めた内容で施工計画書を作成し、発注者としっかり打合せをすることが大事なんだ。
中には、特記仕様書とおりに仕事をしていなくて、やり直しって例も少なからずあるんだよ。
だから段取り8分、仕事2分の精神が大切!!
段取り8分の仕事2分?


段取り8分の仕事2分 
仕事の事前準備の大切さを表す格言として、「段取り8分(ぶ)、仕事2分」があります。
事前にきちんとした段取りさえしておけば、仕事の8割方は完了したということです。
仕事に取りかかる前に、具体的に仕事を進める手順をきっちりと決める。
問題やリスクを洗い出しておけば、それだけ仕事の質とスピードは上がります。



ぶっつけ本番、やっつけ仕事では、出戻りなどが多く非効率って事だよ。
なんでもそうですけど前準備しっかりしていた方が失敗が少ないですもんね(*^^*)
なるほど~こうしていよいよ本管の調査が始まるんですね~!
次回は実技訓練として本管TVカメラ調査の実際のやり方を教えるね。


わーい!座学だけだったわたしもついに実践できるのですね~!がんばります!



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