管 とおる
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諏訪 美管
それは、【下水道管路技術認定試験(管路施設)】
下水道維持管理の基本について勉強してもらうね。
下水道管路技術認定試験(管路施設)とは?
令和5年度までに技術検定:65,434人、認定試験(管路施設):33,733人の技術者が合格されています。
認定試験は、下水道管路施設の維持管理業務に従事する技術者の技術力を公平に判定し認証することにより、管路施設維持管理の健全な発展と技術者の技術水準の向上を図り、もって下水道の適正な維持管理に資することを目的とした制度です。
申込受付期間:令和6年6月17日(月)10時00分~7月10日(水)23時59分まで
試験日:令和6年11月10日
合格発表:令和6年12月18日
試験内容
■試験区分及び対象
試験区分:管路施設
試験の対象:管路施設の維持管理を適切に行うために必要とされる技術
■試験科目及び試験の内容
試験区分 | 試験科目 | 内容 |
---|---|---|
管路施設 | 工場排水 | 工場及び事業場からの排水ならびに排水が下水道に与える影響に関する一般的な知識を有すること |
管路施設 | 管路施設維持管理 | 管路施設の維持管理その他の管理に必要な知識を有すること |
管路施設 | 安全管理 | 管路施設の安全管理に関する一般的な知識を有すること |
管路施設 | 法規 | 下水道関連法規に関する一般的な知識を有すること |
試験は50問で構成され、マークシート形式です。
合格水準は40問正解です。
聞き慣れない言葉、わからない言葉が多いから、キーワードについて、誰でもわかるように簡単に説明してみるね。
下水道管路技術認定試験について:工場排水(下水処理)
その前に、ここを読んで基礎知識を学んで来てほしいです。
下水道処理場について簡単に説明 (第4話)
基礎知識OKです\(^o^)/
生物処理とは?
生物処理は、水の中にいる小さな生き物(微生物)が汚れを食べて、水をきれいにする方法です。たとえば、土の中にいるミミズが土をきれいにするのと似ています。
汚れた下水が反応タンクに入ります。このタンクの中には、たくさんの微生物が住んでいます。微生物は汚れを食べて、エネルギーに変えます。その結果、水がだんだんきれいになります。
微生物はとても小さいですが、たくさん集まると大きな力になります。この生物処理の仕組みは、自然の力を使って環境を守る、とても大切な方法です。
標準活性汚泥法とは?
標準活性汚泥法(ひょうじゅんかっせいおでいほう)は、下水をきれいにするための一般的な方法です。生物処理の処理方法で、微生物がたくさん含まれた活性汚泥を使って、汚れた水をきれいにします。
標準活性汚泥法の仕組み
標準活性汚泥法は、次のようなステップで行われます:
-
最初沈殿池
汚れた水の中にある大きなゴミや重たい汚れが水の底に沈んで取り除かれます。
例えば、石や砂、食べ物のかすなどがここで取り除かれます。 -
反応タンク
汚れた水(下水)を反応タンクに入れ、活性汚泥と混ぜます。
活性汚泥には、目に見えない小さな微生物がたくさん含まれています。 -
エアレーション
反応タンクに空気を送り込みます。
これにより、微生物が元気に活動できるようになり、汚れを効率よく分解します。 -
最終沈殿池
反応タンクから水を沈殿池に移します。
ここで、きれいになった水と活性汚泥が分かれます。
活性汚泥は底に沈み、上のきれいな水は次の処理ステップに進みます。 -
活性汚泥の再利用
沈殿池の底に沈んだ活性汚泥の一部を、再び反応タンクに戻して使います。
余分な活性汚泥は取り除かれます。
標準活性汚泥法の管理
標準活性汚泥法をうまく行うためには、いくつかのポイントがあります:
-
酸素の供給 -
微生物が元気に活動するためには、十分な酸素が必要です。
エアレーションで酸素を供給します。 -
活性汚泥の量 -
微生物が増えすぎないように、適切な量の活性汚泥を保ちます。
余分な活性汚泥は定期的に取り除きます。 - 温度とpH - 微生物が働きやすい環境(適切な温度とpH)を保ちます。
活性汚泥とは?
活性汚泥(かっせいおでい)は、下水をきれいにするために使われる微生物がたくさん含まれた泥のことです。
活性汚泥は、下水処理場で重要な役割を果たしています。
活性汚泥には、目に見えない小さな微生物(細菌や原生動物など)がたくさん含まれています。
これらの微生物は、下水の中にある汚れや有機物を食べて分解します。つまり、微生物が汚れを食べて、きれいな水に変えるのです。
最初沈殿池とは?
最初沈殿池は、下水処理の最初のステップです。
ここでは、汚れた水の中にある大きなゴミや重たい汚れが水の底に沈んで取り除かれます。
例えば、石や砂、食べ物のかすなどがここで取り除かれます。こうすることで、次の処理ステップがうまくいくようになります。
最終沈殿池とは?
最終沈殿池は、下水処理の最後のステップの一つです。
ここでは、処理された水から最後の汚れが水の底に沈んで取り除かれます。
このとき、微生物も一緒に取り除かれます。きれいになった水は、川や海に戻されます。
最終沈殿池は、きれいな水を作るためにとても重要な役割を果たしています。
反応タンクとは?
反応タンクは、下水処理の中で微生物が活躍する場所です。
ここでは、たくさんの微生物が汚れた水の中の汚れを食べて分解します。
反応タンクは、微生物が汚れを食べるために必要な時間を確保するために
水理学的滞留時間(HRT) MLSS濃度 BOD-SS負荷 汚泥返送比 を 管理します。
水理学的滞留時間(HRT)とは?
水理学的滞留時間(HRT)は、汚れた水が処理施設内をどれくらいの時間かけて通過するかを表すものです。
たとえば、大きなプールに水を入れて、プール全体の水が一度すべて入れ替わるのにどれくらいの時間がかかるかを考えると分かりやすいです。
水理学的滞留時間(HRT)は、反応タンクや沈殿池で非常に重要な指標です。
十分な滞留時間がないと、微生物が汚れを十分に分解できません。
逆に、長すぎると効率が悪くなります。
適切な水理学的滞留時間(HRT)を保つことで、汚れた水を効率的にきれいにすることができます。
簡単に言うと、水理学的滞留時間(HRT)は「水が処理されるのにかかる時間」です。
この時間が適切であることが、下水処理の成功にとってとても大切です。
MLSS濃度とは?
MLSS濃度は、下水処理施設で使われる用語です。
これは、反応タンクの中にある微生物とその他の小さな固体の量を示します。
簡単に言うと、MLSS濃度は「反応タンクの中にどれくらいの微生物がいるか」を示す指標です。
微生物は汚れた水の中の汚れを食べて分解するので、MLSS濃度が適切であることが重要です。
もしMLSS濃度が低すぎると、汚れを十分に分解する微生物が足りなくなります。
一方で、高すぎるとタンクの中が詰まってしまうことがあります。
適切なMLSS濃度を保つことで、下水を効率的にきれいにすることができます。
例えるなら、MLSS濃度は「掃除をする人の数」を示しています。
掃除をする人が多すぎても少なすぎても、うまく掃除ができないので、ちょうど良い人数が必要ということです。
BOD-SS負荷とは?
BOD-SS負荷は、下水処理で非常に重要な指標です。BODは生物化学的酸素要求量と言われ、水の中の汚れを分解するために必要な酸素の量を表します。
SSは「浮遊物質」の略で、水の中に浮かんでいる小さな固体のことを指します。
簡単に言うと、BOD-SS負荷は「汚れた水にどれだけの汚れと小さな固体が含まれているか」を示します。
下水処理施設では、この負荷が高すぎると微生物が汚れを分解するのに必要な酸素が足りなくなり、処理がうまくいかなくなります。
適切なBOD-SS負荷を保つことが、下水を効率的にきれいにするためにとても重要です。
例えば、掃除をする部屋がとても汚れていたり、ゴミがたくさんあったりすると、掃除するのに時間がかかり、掃除道具もたくさん必要になります。
下水処理でも同じで、BOD-SS負荷が適切であることで、微生物が効果的に働ける環境が整います。
汚泥返送比とは?
汚泥返送比は、下水処理で使われる重要な指標です。
これは、最終沈殿池で沈んだ汚泥のうち、どれだけの量を再び反応タンクに戻すかの割合を示します。
簡単に言うと、汚泥返送比は「微生物をもう一度働かせるために、どれだけの汚泥を戻すか」の比率です。
微生物が汚れた水をきれいにするためには、反応タンクに十分な量の微生物が必要です。
最終沈殿池で沈んだ微生物を再び反応タンクに戻すことで、汚れを効率的に分解できます。
例えば、掃除をするために一度使った掃除道具をもう一度使うようなものです。
掃除道具が十分にあると、部屋をきれいにするのが簡単になります。
同じように、反応タンクに戻される汚泥の量が適切であることで、微生物が効率的に働けるようになります。
汚泥返送比が高すぎると、反応タンクが詰まることがあります。
一方で、低すぎると微生物が足りなくなり、汚れを十分に分解できません。
適切な汚泥返送比を保つことが、下水処理の成功にとって重要です。
余剰汚泥とは?
余剰汚泥は、下水処理の過程で不要になった汚泥のことです。
反応タンクで汚れを分解する微生物は増殖し続けますが、その一部は処理過程で使われなくなります。
この使われなくなった汚泥が「余剰汚泥」と呼ばれます。
簡単に言うと、余剰汚泥は「もう使わなくなった微生物のかたまり」です。
これは定期的に取り除かないと、反応タンクや最終沈殿池が詰まってしまう原因になります。
例えば、学校の掃除でたくさんのゴミが出たとき、そのゴミを処分しないとゴミ箱がいっぱいになってしまうのと同じです。
余剰汚泥も適切に処理しないと、下水処理施設がうまく機能しなくなります。
余剰汚泥は専用の施設でさらに処理され、最終的には肥料やエネルギーとして再利用されることもあります。
このようにして、下水処理は環境に優しい循環型のシステムを保っています。
流れるプールをそうぞうしてください。
オキシデーションディッチ法とは?
オキシデーションディッチ法は、下水をきれいにするための特別な方法の一つです。
この方法では、下水を円形または楕円形の池(ディッチ)でゆっくりと循環させながら、空気を送り込んで微生物が汚れを分解するのを助けます。
簡単に言うと、オキシデーションディッチ法は「水をぐるぐる回して空気を混ぜることで、微生物が汚れを食べやすくする方法」です。
この方法の特徴は、流れるプールの中で水がゆっくりと流れることです。
これにより、微生物が汚れを分解するのに十分な時間が確保されます。また、空気を送り込むことで、微生物が元気に働ける環境が作られます。
例えば、洗濯機が回るときに洗剤と一緒に衣類が洗われるように、オキシデーションディッチでは水と微生物が一緒に回りながら汚れを分解します。
この方法は、エネルギー効率が良く、大規模な下水処理施設でよく使われます。
また、オキシデーションディッチ法は、他の方法と比べて運転が簡単で、維持管理がしやすいという利点もあります。
標準活性汚泥法とオキシデーションディッチ法の比較
標準活性汚泥法
利点 | 欠点 |
---|---|
処理効率が高い | 運転管理が複雑で、専門知識が必要 |
大規模な施設に適している | エネルギー消費が高い場合がある |
運用経験が豊富で信頼性が高い |
オキシデーションディッチ法
利点 | 欠点 |
---|---|
エネルギー効率が高い | 処理効率が標準活性汚泥法より劣る場合がある |
運転が簡単で維持管理がしやすい | 設置面積が大きくなることがある |
小規模から中規模の施設に適している |
比較まとめ
標準活性汚泥法は、大規模な施設での使用に適しており、処理効率が高いのが特徴です。
しかし、運転管理が複雑でエネルギー消費が高い場合があります。
一方、オキシデーションディッチ法は、エネルギー効率が高く、運転が簡単で維持管理がしやすいですが、処理効率がやや劣る場合があり、設置面積が大きくなることがあります。
施設の規模や設置環境、運転管理の能力に応じて、どちらの方法が適しているかを選択することが重要です。
標準活性汚泥法とオキシデーションディッチ法の設計仕様
項目 | 標準活性汚泥法 | オキシデーションディッチ法 | 説明 |
---|---|---|---|
水理学的滞留時間(HRT) | 6-8時間 | 24-36時間 | 水が処理システム内に滞留する時間 |
MLSS濃度 | 1500-2000 mg/L | 3000-4000 mg/L | タンク内の活性汚泥(微生物)の濃度 |
BOD-SS負荷 | 0.2-0.4 kgBOD/kgMLSS/日 | 0.03-0.05 kgBOD/kgMLSS/日 | 水中の汚れが微生物によって分解される際の負荷 |
汚泥返送比 | 20-40% | 100-200% | 最終沈殿池から反応タンクに戻される汚泥の割合 |
長時間エアレーション法とは?
長時間エアレーション法は、標準活性汚泥法に比べてエアレーション時間を延長することで、汚泥の安定化や有機物の分解を進める方法です。
仕組み
この方法の特徴は、反応タンク内で水と微生物が長時間一緒にいることです。
通常の活性汚泥法よりも長い時間をかけて空気を送り込むため、微生物が汚れを完全に分解することができます。
また、長時間のエアレーションにより、微生物の活動が活発になり、より効果的に汚れを処理できます。
利点
- 汚れをより完全に分解できるため、処理水の品質が高い
- 有害物質の分解が進みやすい
- 余剰汚泥の発生量が少ない
欠点
- エネルギー消費が高い(長時間空気を送り込むため)
- 反応タンクが大きくなることがある
- 処理時間が長くなるため、大量の下水を迅速に処理するのが難しい場合がある
例え
長時間エアレーション法を例えると、ゆっくりと時間をかけて掃除をするようなものです。
たとえば、大掃除のときに、隅々まで丁寧に掃除をするために時間をかけるのと同じです。
この方法では、時間をかけて空気を送り込みながら、微生物が汚れをしっかりと分解します。
回分式活性汚泥法とは?
回分式活性汚泥法は、下水を回分方式で処理する方法です。
この方法では、一つのタンクで複数の処理工程を順番に行います。
仕組み
回分式活性汚泥法は、以下のステップで構成されます:
- 流入 - 汚れた水をタンクに入れます。
-
反応 -
タンク内で微生物が汚れを分解します。
このとき、空気を送り込んで酸素を供給します。 - 沈殿 - 微生物や他の固形物が水の底に沈みます。
- 排水 - 上澄みのきれいな水を排出します。
- 休止 - タンクを次のバッチ処理の準備をします。
この方法では、各ステップを順番に繰り返すことで、水をきれいにします。
利点
- 一つのタンクで全ての処理を行うため、設備がシンプル
- 処理工程を柔軟に調整できるため、様々な水質条件に対応可能
- 運転管理が比較的簡単
欠点
- 連続処理に比べて処理能力が劣る場合がある
- 一度に処理できる水の量が限られる
- 各ステップに時間がかかるため、処理に時間がかかることがある
例え
回分式活性汚泥法を例えると、料理を一つの鍋で順番に調理するようなものです。
たとえば、まず野菜を炒めて、その後にスープを作り、最後に調味料を加えて煮込むといった段階的な作業です。
この方法では、一つのタンクで水の処理を順番に行うことで、効率的に水をきれいにします。
酸素活性汚泥法とは?
酸素活性汚泥法は、下水処理の一つの方法で、微生物が酸素を使って汚れを分解する方法です。
通常の活性汚泥法に比べて、酸素をより高濃度で供給するのが特徴です。
仕組み
酸素活性汚泥法では、以下のステップが含まれます:
- 汚水流入 - 汚れた水を反応タンクに入れます。
- 酸素供給 - 高濃度の酸素をタンクに供給します。これは、通常のエアレーション(空気を送り込む方法)よりも効率的です。
-
微生物の反応 -
微生物が酸素を使って水の中の汚れを分解します。
高濃度の酸素があるため、微生物の活動が活発になり、汚れを効果的に分解できます。 - 沈殿 - 汚れを分解した後、微生物や他の固形物が水の底に沈みます。
- 排水 - 上澄みのきれいな水を排出します。
利点
- 微生物の活動が活発になるため、処理効率が高い
- 処理時間が短縮される
- 有害物質の分解が進みやすい
欠点
- 高濃度の酸素供給が必要なため、設備費用が高くなる
- 運転管理がやや複雑で、専門知識が必要
- 酸素供給装置のメンテナンスが必要
例え
酸素活性汚泥法を例えると、火を強くして料理を早く作るようなものです。
たとえば、通常のガスコンロよりも高火力のコンロを使うことで、料理が早く仕上がるのと同じです。
この方法では、高濃度の酸素を使うことで、微生物が効率的に汚れを分解し、処理時間を短縮します。
ステップ流入式多段硝化脱窒法とは?
ステップ流入式多段硝化脱窒法は、下水をきれいにするための高度な処理方法の一つです。
この方法では、汚れた水をいくつかの段階(ステージ)に分けて処理し、特に窒素を効果的に取り除くことができます。
仕組み
この方法では、まず下水を複数のステージに分けて流します。
各ステージで、異なる処理が行われます。
- 第一段階:硝化 微生物がアンモニアを硝酸に変えます。これを硝化と言います。
- 第二段階:脱窒 硝酸を窒素ガスに変えるプロセスです。この窒素ガスは大気中に放出されます。これを脱窒と言います。
このように、複数の段階で処理を行うことで、窒素を効率的に取り除くことができます。
利点
・窒素を効果的に除去できる・水質が非常に高くなる
・柔軟な運転が可能で、様々な水質条件に対応できる
欠点
- システムが複雑で、管理に専門知識が必要
- 初期投資と運転コストが高い
- スペースを多く必要とする場合がある
例え
ステップ流入式多段硝化脱窒法を例えると、学校の課題をいくつかのステップに分けて行うようなものです。
たとえば、まずは調べ物をして、その次に書き出して、最後に確認して仕上げるといった段階的な作業です。
それぞれのステップで異なる作業を行うことで、全体の課題がうまく完成します。
この方法では、下水の中の窒素を効果的に取り除くために、いくつかのステージに分けて処理を行います。
好気性微生物とは?
好気性微生物は、酸素がある環境で活動する微生物です。
これらの微生物は、酸素を使って汚れを分解し、エネルギーを作り出します。
例えば、酸素を使って食べ物を分解することでエネルギーを得るような微生物です。
好気性微生物は、下水処理の中で非常に重要な役割を果たします。
特に、活性汚泥法や酸素活性汚泥法では、これらの微生物が酸素を使って汚れを効果的に分解します。
酸素が十分に供給されることで、好気性微生物の活動が活発になり、下水を効率よくきれいにします。
嫌気性微生物とは?
嫌気性微生物は、酸素がない環境で活動する微生物です。
これらの微生物は、酸素を使わずに汚れを分解します。
例えば、酸素がない場所で食べ物を分解することでエネルギーを得るような微生物です。
嫌気性微生物は、下水処理の中で特に有機物の分解に役立ちます。
嫌気性処理法(メタン発酵など)では、これらの微生物が酸素を使わずに汚れを分解し、最終的にメタンガスなどのエネルギー源を生成します。
この方法は、エネルギーの再利用が可能で、持続可能な下水処理の一部として重要です。
好気性微生物と嫌気性微生物の比較
- 活動環境: 好気性微生物は酸素が必要、嫌気性微生物は酸素が不要
- エネルギー生成方法: 好気性微生物は酸素を使ってエネルギーを生成、嫌気性微生物は酸素を使わずにエネルギーを生成
- 使用される処理方法: 好気性微生物は活性汚泥法や酸素活性汚泥法で使用、嫌気性微生物は嫌気性処理法で使用
固液分離とは?
固液分離は、下水処理の過程で水と固体の汚れを分ける工程です。
これは、水をきれいにするために非常に重要なステップです。
固液分離を行うことで、固体の汚れ(スラッジ)を取り除き、きれいな水を得ることができます。
仕組み
固液分離にはいくつかの方法があります:
- **沈殿** - 水を静かにして、重たい固体の汚れを底に沈める方法です。最初沈殿池や最終沈殿池で行われます。
- **浮上** - 空気を送り込んで、軽い固体の汚れを水面に浮かせて取り除く方法です。
- **ろ過** - フィルターを使って、水から固体の汚れを取り除く方法です。
- **遠心分離** - 水を高速で回転させて、重たい固体の汚れを外側に分ける方法です。
利点
- 水を効果的にきれいにすることができる
- 取り除いた固体の汚れを別途処理できる
- 下流の処理工程(生物処理など)が効率的になる
欠点
- 設備が必要で、初期投資がかかる
- 固体の汚れの処理が別途必要
- 運転管理に専門知識が必要な場合がある
例え
固液分離を例えると、ジュースを作るときに果肉とジュースを分けるようなものです。
果肉を取り除いて、きれいなジュースだけを飲むために、ろ過器やスムージーメーカーを
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